キャバプーは飼いやすい？性格と飼い方のコツをプロ解説

「ぬいぐるみが動いているみたい！」
「賢くて抜け毛も少ないって本当？」

いま、SNSや街中で見かけるふわふわの愛らしい犬、キャバプー。その可愛さに一目惚れしてしまい、お迎えを検討している方も多いのではないでしょうか？

でも、いざ飼うとなると、こんな不安が頭をよぎりませんか？

わかります。その不安、実はとても大切なことなんです。

この記事では、元ペットショップ店員の私が、教科書的な情報だけでなく、実際の現場で見てきたキャバプーたちの「リアルな姿」を包み隠さずお伝えします。

良いところはもちろん、飼う前に知っておくべき「注意点」や「しつけのコツ」までを徹底解説。この記事を読み終える頃には、あなたがキャバプーとの幸せな生活を具体的にイメージできるようになっているはずです。

それでは、最高に可愛いキャバプーの世界へ一緒に飛び込んでみましょう！

1. キャバプーとは？性格を知るための基本データ

まずは、キャバプーという犬種のルーツを知ることから始めましょう。なぜなら、親犬の特徴を知ることが、その子の性格を理解する一番の近道だからです。

キャバリア × トイプードル ＝ 最高のハイブリッド

キャバプーは、以下の2つの犬種を掛け合わせたミックス犬（F1：一代雑種）です。

• 父（または母）：トイプードル
  知能が高く、抜け毛が少ない、活発な人気No.1犬種。
• 母（または父）：キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
  「犬界の平和主義者」と呼ばれるほど、穏やかで人が大好きな犬種。

つまり、キャバプーは「トイプードルの賢さと抜け毛の少なさ」に、「キャバリアの穏やかさとフレンドリーさ」をプラスした、まさに良いとこ取りの夢のような犬種なのです。

海外では「カブードル（Cavoodle）」の愛称で親しまれ、セラピードッグとしても活躍しているほどなんですよ。

「世界に一頭だけ」の個性が魅力

ミックス犬の最大の楽しみ、それは「成長してみないと分からない個性」です。

同じ両親から生まれた兄弟でも、見た目が全く違うことも珍しくありません。

• 毛質：プードル寄りの「クリクリ巻き毛」か、キャバリア寄りの「ゆるふわウェーブ」か。
• マズル（鼻先）：シュッと長い子もいれば、短くて丸顔の子も。
• 毛色：レッド、アプリコット、ブラック、そしてキャバリアのようなブチ模様（ブレンハイム）など様々。

「この子はどんな風に育つのかな？」そんなワクワク感を楽しめるのも、キャバプーならではの特権ですね。

2. プロが証言！キャバプーの性格5つの特徴

「実際、お店にいたキャバプーたちはどんな性格だったの？」

ここからは、私が店員時代に接してきた多くの子たちや、飼い主様からの声を元に、そのリアルな性格を深掘りします。

① 初対面でも尻尾ブンブン！圧倒的な「人懐っこさ」

キャバプーの辞書に「人見知り」という言葉はないのかもしれません。

私が担当していたあるキャバプーちゃんは、お客様が近づくだけで、ケージ越しにちぎれんばかりに尻尾を振っていました。抱っこされると、すぐに肩に頭を乗せてリラックス。

「誰にでもフレンドリー」なので、ドッグカフェデビューや、お友達のワンちゃんとの交流もスムーズにいきやすいタイプです。

② 空気が読める「穏やかな癒し系」

トイプードルは少しハイパーな一面がありますが、キャバプーはそこにキャバリアの「落ち着き」が加わります。

家の中でずっと走り回っているというよりは、「飼い主さんが動けば動く、座れば横でまったりする」といった、空気を読んだ行動が得意。マンションでの飼育にも非常に向いています。

③ 驚くほど賢い！しつけの優等生

これはトイプードルの血のおかげでしょう。とにかく頭が良いです。
トイレやお座りなどの基本コマンドは、早い子だと数日でマスターしてしまいます。

ただし、賢いぶん「悪いこと」もすぐに覚えます。（おやつの場所や、どうすれば構ってもらえるかなど…笑）。最初が肝心ですよ！

④ 甘えん坊すぎて「分離不安」に注意

「人間が大好き！」という長所は、裏を返せば「一人は寂しい…」という短所にもなり得ます。

常に誰かとくっついていたいタイプが多いため、長時間の留守番が続くとストレスを感じてしまうことも。後述する「留守番対策」は必須です。

⑤ オスとメスで性格は違う？

よく聞かれる質問ですが、一般的な傾向として以下のような違いがあります。

• オス（男の子）：いつまでも子供っぽく、単純でストレートに甘えてくる。「ママ大好き！」な永遠の甘えん坊。
• メス（女の子）：少し自立心があり、気分のムラがあることも。賢く空気を読むのが上手な「お姉さん」タイプ。

「とにかくベタベタしたい！」という方はオス、「適度な距離感も欲しい」という方はメスが合うかもしれませんね。

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3. 飼う前に覚悟して！3つの注意点と対策

「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、大変な部分もしっかりお伝えします。

① 被毛ケアはサボれない！毛玉との戦い

「抜け毛が少ない」＝「手入れが楽」ではありません。むしろ逆です。
キャバプーの毛は細く柔らかいため、非常に絡まりやすいのが特徴。特に脇の下や耳の後ろは要注意です。

ブラッシングをサボると、フェルト状の毛玉になり、トリミングで丸刈りにされてしまうことも…。子犬の頃からブラシの感覚に慣れさせておきましょう。

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② 留守番トレーニングは「秒単位」から

前述の通り、寂しがり屋な性格です。
いきなり長時間出かけるのではなく、最初は「ゴミ捨ての2分間」から始め、「隣の部屋に5分間」など、少しずつ姿が見えない時間に慣れさせていくのがコツです。

また、「出かける前はあえて素っ気なくする（興奮させない）」のも効果的なテクニックです。

③ 親犬から受け継ぐ遺伝性疾患のリスク

ミックス犬は病気に強いと言われますが、両親がかかりやすい病気には注意が必要です。

• 膝蓋骨脱臼（パテラ）：小型犬に多い膝のお皿がズレる病気。フローリングには滑り止めマットが必須です。
• 心臓疾患（僧帽弁閉鎖不全症）：キャバリアに多い病気です。シニア期に入ったら定期的な検診を受けましょう。
• 外耳炎：垂れ耳で蒸れやすいため、耳の臭いや汚れはこまめにチェックを。

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4. プロ直伝！キャバプーを「最高の子」に育てるしつけ術

キャバプーは賢いので、正しい方法で接すれば驚くほど良い子に育ちます。ここでは特に重要な2つのポイントを伝授します。

STEP1：トイレは「成功体験」を積ませる

失敗を叱っても意味がありません。特に賢いキャバプーは「排泄すること自体が悪いこと」と勘違いして、隠れてするようになってしまいます。

1. サークル内をトイレシートで埋め尽くす（失敗させない環境）。
2. おしっこができたら、すぐに高い声で「すごいね！」「いい子だね！」と褒めちぎり、おやつをあげる。
3. 徐々にシートの面積を減らしていく。

これで9割の子は覚えます。

STEP2：甘噛みは「痛い！」の演技で止める

遊び好きなキャバプーは、興奮すると甘噛みをすることがあります。
もし歯が当たったら、低い声で「痛い！」と言い、すぐに遊ぶのを中断して部屋を出てください。

「噛むと楽しいことが終わってしまう」と学習させるのが一番の近道です。

5. ぶっちゃけいくらかかる？お金の話

飼ってから「こんなにかかるとは…」とならないよう、リアルな数字を見ておきましょう。

項目	費用の目安
生体価格	30万〜60万円前後 ※毛色や顔立ちで変動
初期費用（グッズ・登録等）	5万〜10万円
毎月の維持費（フード・保険）	1万〜1.5万円
トリミング代（月1回）	7,000円〜10,000円

特にトリミング代は毎月かかる固定費です。年間で10万円近くになることも考慮しておきましょう。

6. キャバプーに関するよくある質問（Q&A）

まとめ：キャバプーは「最高のパートナー」になります

ここまでキャバプーの魅力と注意点をお伝えしてきましたが、いかがでしたか？

改めて、キャバプーの特徴を振り返ってみましょう。

手のかかる部分もありますが、それ以上に「あなたが注いだ愛情の何倍もの愛を返してくれる」のがキャバプーという犬種です。

仕事から帰ったとき、ちぎれんばかりに尻尾を振って「おかえり！」と迎えてくれる姿。
休日にソファで寄り添って、スヤスヤと眠る温もり。

そんなキャバプーとの生活は、あなたの毎日を間違いなく彩り豊かなものにしてくれるはずです。

この記事が、運命のパートナーとの出会いのきっかけになれば嬉しいです。あなたが素敵なキャバプーライフをスタートできることを、心から応援しています！