マルプーの毛玉はもう作らない!プロ直伝ブラッシング術
「愛犬のマルプーの毛が、すぐに絡まって毛玉だらけ…」
「ブラッシングしたいけど、嫌がってさせてくれない…」
ふわふわでぬいぐるみのように愛くるしいマルプー。その最大の魅力である被毛のケアに、頭を悩ませていませんか?
マルプーの毛は非常に繊細で、少しお手入れを怠るとすぐに頑固な毛玉ができてしまいます。毛玉は見た目が悪いだけでなく、皮膚の炎症や痛みの原因となり、愛犬に大きなストレスを与えてしまうことも。
この記事では、3000頭以上のわんちゃんをケアしてきたプロのトリマー監修のもと、
- なぜマルプーは毛玉ができやすいのか?という根本的な原因
- 今日からできる、正しいブラッシングの全手順
- ブラッシング嫌いを克服させるための魔法のステップ
- 毛玉を寄せ付けないための日常ケアの秘訣
などを、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたもマルプーの毛玉に関する悩みを根本から解消し、愛犬とのコミュニケーションを深めながら、サロン帰りのような”ふわふわヘアー”を毎日キープできるようになります。さっ愛犬と一緒に、毛玉ゼロの快適な毎日を目指しましょう!
そもそもなぜ?マルプーが毛玉になりやすい3つの理由
対策を始める前に、まずは敵を知ることから始めましょう。マルプーの毛玉ができやすいのには、ちゃんとした理由があります。原因がわかれば、対策も的確に行えます。
理由1:抜け毛が少ない「シングルコート」という毛質
マルプーの被毛は、マルチーズとトイプードルの特性を受け継いだ「シングルコート」が基本です。これは、寒さから身を守るためのアンダーコート(下毛)がなく、オーバーコート(上毛)だけで構成されている被毛のこと。抜け毛が非常に少ないため、室内飼育に最適な犬種として人気です。
しかし、これが毛玉の落とし穴。本来なら自然に抜け落ちるはずの毛が、抜けずにそのまま被毛に留まり続けます。その死んだ毛が周りの健康な毛と絡みつくことで、毛玉の芯ができてしまうのです。
理由2:細くカールした絡まりやすい毛
マルプーの毛は、一本一本が細く、ゆるやかなウェーブがかっているのが特徴です。この繊細でカールした毛質は、まるでベルベットのような極上の手触りを生み出しますが、その反面、毛同士が非常に絡まりやすいというデメリットも持ち合わせています。
特に、以下のような場面で摩擦が起きると、あっという間に絡まってしまいます。
- 首輪やハーネスが擦れる部分
- 洋服を着たときの脇の下
- 寝起きで体が擦れた後
- 体を掻いたり、地面に体を擦り付けたりしたとき
理由3:お手入れ不足による毛玉の悪化
そして最も大きな原因が、ブラッシングなどのお手入れ不足です。日々の生活で生まれた小さな絡まりは、放置すればするほど周りの毛を巻き込み、雪だるま式に大きく硬い「毛玉」へと成長してしまいます。
「昨日まではなかったのに…」と思っても、数日放置しただけで、指も通らないフェルト状の毛玉になってしまうことも少なくありません。定期的なお手入れこそが、毛玉を防ぐ最大の鍵なのです。
【要注意】毛玉がマルプーの心と体に与える深刻なリスク
「毛玉は見た目の問題でしょ?」と軽く考えてはいけません。放置された毛玉は、愛犬の健康を脅かす深刻な問題に発展する可能性があります。
皮膚トラブルの温床に
毛玉ができると、その下の皮膚は常に引っ張られている状態になり、赤みや炎症を引き起こします。さらに、毛玉の内部は通気性が最悪。湿気がこもり、雑菌やカビが繁殖しやすい温床となります。これが、悪臭や皮膚病(皮膚炎、真菌症など)の直接的な原因になるのです。
常に続く「痛み」と「ストレス」
毛玉が皮膚を引っ張ることで、マルプーは四六時中、チクチクとした痛みに耐えなければなりません。動くたびに毛が引っ張られ、痛みを感じるため、次第に動くことを嫌がるようになる子もいます。この継続的な痛みは、愛犬にとって計り知れないストレスとなります。
ブラッシング嫌いの原因に
一度毛玉ができてしまうと、それをほぐす作業にはどうしても痛みが伴います。その痛い経験から「ブラシ=嫌なもの」と学習してしまい、お手入れ自体を全力で拒否するようになってしまうのです。こうなると、さらに毛玉ができやすくなる…という負のスパイラルに陥ってしまいます。
【実践編】毛玉を防ぐ!マルプーの正しいブラッシング完全ガイド
毛玉のリスクを理解したところで、いよいよ実践です。正しいブラッシング方法をマスターして、毛玉のできないふわふわ被毛を目指しましょう。
ステップ1:道具を揃えよう
まずは、マルプーのブラッシングに最適な道具を揃えましょう。主に使うのは以下の2つです。
- スリッカーブラシ:くの字に曲がったピンがたくさんついたブラシ。毛の絡まりをほぐし、表面を整えるのに最適です。先端が丸く加工された、皮膚に優しいソフトタイプを選びましょう。
- コーム(櫛):金属製の両目櫛がおすすめ。スリッカーブラシで取りきれなかった小さな毛玉や、毛の根元のもつれを確認・解消する仕上げに使います。
その他、ブラッシングスプレー(静電気防止や毛の滑りを良くする)があると、さらにスムーズにお手入れができます。
ステップ2:ブラッシングの基本手順
理想の頻度は「毎日5分」。難しければ、最低でも2日に1回は行いましょう。焦らず、優しく、愛犬とコミュニケーションを取りながら進めるのがコツです。
- ブラッシングスプレーを軽く吹きかける:全身に軽くスプレーし、毛を少し湿らせます。これにより、静電気を防ぎ、ブラシの通りが格段に良くなります。
- スリッカーブラシで優しくとかす:まずは毛の流れに沿って、表面の毛を優しくとかします。鉛筆を持つように軽く握り、手首のスナップを効かせるのがポイント。決して皮膚に強く押し付けないでください。
- 毛をかき分けて根元からとかす:ここが最重要ポイント!片方の手で毛をかき分け、根元の皮膚が見える状態にしてから、根元から毛先に向かってスリッカーを動かします。これを少しずつ場所をずらしながら全身に行います。
- コームで最終チェック:最後にコームを使い、毛の根元から毛先までスッと通るか確認します。もし引っかかる場所があれば、無理に引っ張らず、再度スリッカーブラシで優しくほぐしましょう。
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ステップ3:毛玉ができやすい要注意エリア
特に以下の部分は毛玉ができやすい「魔のエリア」です。意識して丁寧にブラッシングしましょう。
- 耳の裏・付け根:頭を振る動作で絡まりやすい部分。
- 首周り:首輪が擦れる部分。
- 脇の下・内股:歩くときの摩擦で最も毛玉ができやすい場所。
- お腹周り:柔らかい毛質で、地面との接触も多いため注意。
- 尻尾の付け根:排泄物で汚れやすく、毛玉になりがちです。
ブラッシングを嫌がるマルプーを好きにさせる魔法の3ステップ
「うちの子、ブラシを見ただけで逃げていく…」そんなお悩みを持つ飼い主さんも多いはず。ご安心ください。正しいステップを踏めば、必ずブラッシングは楽しい時間になります。
ステップ1:「ブラシは怖くない」と教える
まずは、ブラシに対する恐怖心を取り除くことから始めます。
- ブラシを見せながら、大好きなおやつをあげる。
- ブラシの匂いを嗅がせ、安心させる。
- ブラシの背(ピンがない方)で、優しく体を撫でてあげる。
これを繰り返し、「ブラシ=良いことがあるもの」と関連付けてもらいましょう。
ステップ2:触られることに慣れさせる
いきなりブラッシングを始めるのではなく、まずは体のどこを触られても嫌がらないように練習します。特に、足先や脇の下、お腹など、犬が嫌がりやすい場所を優しく触り、できたら褒めておやつをあげましょう。このスキンシップが、今後のケアを楽にする土台となります。
ステップ3:短時間から始めて、とにかく褒める!
いよいよ実践です。まずは背中など、比較的嫌がらない部分からスタート。「1回とかして、褒めておやつ」くらいの短い時間でOKです。「もっとやりたい」と思わせるくらいで切り上げるのが成功の秘訣。少しずつ時間を延ばし、ブラッシングが終わった後は、最高に褒めてあげましょう!「ブラッシングの時間は、大好きな飼い主さんにたくさん褒めてもらえる特別な時間」と感じてもらうことがゴールです。
プロが実践する!毛玉を寄せ付けない日常のケア
日々のブラッシングに加えて、以下のケアを取り入れることで、毛玉予防効果はさらに高まります。
シャンプーは「乾かしきる」までがセット
シャンプーの頻度は月に1〜2回が目安です。シャンプー前には必ずブラッシングで絡まりをほどいておきましょう。濡れると毛玉は固く締まってしまい、ほどくのが困難になります。
そして最も重要なのが「ドライ」です。タオルドライ後、スリッカーブラシで毛をとかしながら、ドライヤーの風を根元に当てて完璧に乾かしきってください。生乾きは、毛玉と皮膚トラブルの最大の原因です。
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定期的なトリミングは必須ケア
自宅でのケアと合わせて、1〜2ヶ月に1回のプロによるトリミングは、マルプーにとって必須のメンテナンスです。毛が伸び続ける犬種なので、定期的にカットすることで、絡まりにくい長さをキープできます。
特に、生活しやすいように短めにカットする「サマーカット」や「テディベアカット」は、毛玉予防の観点からも非常に有効です。トリマーさんに、毛玉ができやすい場所などを相談してみるのも良いでしょう。
洋服やハーネスとの付き合い方
おしゃれな洋服も可愛いですが、長時間の着用は摩擦による毛玉の原因になります。特に静電気が起きやすい素材は避け、帰宅後はすぐに脱がせてブラッシングしてあげる習慣をつけましょう。ハーネスも同様に、装着していた部分は丁寧にケアしてあげてください。
まとめ:毎日の愛情ブラッシングで、毛玉知らずのふわふわライフを!
今回は、マルプーの毛玉を防ぐためのブラッシング方法と日常のケアについて、詳しく解説しました。
- マルプーは「シングルコート」で毛が絡まりやすいため、毎日のブラッシングが不可欠。
- 毛玉は皮膚病や痛みの原因になるため、放置は絶対にNG。
- ブラッシングは「スリッカー」と「コーム」を使い、根元から優しくとかすのが基本。
- 嫌がる子には、おやつを活用し「楽しい時間」だと教えてあげる。
- 定期的なトリミングと正しいシャンプーで、毛玉ができにくい環境を整える。
最初は大変に感じるかもしれませんが、毎日のブラッシングは、愛犬の健康をチェックし、絆を深める絶好のコミュニケーションタイムです。焦らず、愛犬のペースに合わせて、今日の5分から始めてみませんか?
あなたの愛情のこもったケアで、愛犬のマルプーを毛玉の苦しみから解放し、誰もがうらやむ、健やかで美しいふわふわドッグライフを実現してあげてください。
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